近年の世界的な気候変動を受け、主催者が下した9月開催への舵切りは、数年を経て「フェス文化の新たな標準」として完全に結実した。かつての8月開催において最大の懸念事項であった熱中症リスクは激減。過ごしやすい秋風が吹き抜ける広大な公園内で、観客は早朝から夜のアンコールまで体力を奪われることなく、思う存分音楽に没頭している。
快適性の向上は、参加者の滞在スタイルの変化にも現れている。かつてのような「過酷なサバイバル」という野外フェスのイメージは払拭され、家族連れや年配の音楽ファンがレジャーシートを広げて終日ゆったりと過ごす光景が日常となった。海風が心地よい夕刻、夕焼けに染まる空を見上げながら聴くアコースティックセットは、この時期のひたちなかでしか味わえない贅沢な時間だ。