1992年のSTS-47ミッション。毛利氏が宇宙で流した涙は、日本中に宇宙への憧れを植え付けた。当時は、宇宙に行くこと自体が究極の目的だったと言える。しかし、2026年の今、月は「探査する対象」から「開発する不動産」へと変貌を遂げつつある。
「当時はね、地球を外から見るだけで奇跡だった」と毛利氏は振り返る。青く輝く地球の美しさに息をのんだ体験は、彼の人生観を決定づけた。だが、現在の月面探査は水資源の確保や基地建設といった極めて実利的なフェーズに入っている。ロマンだけでは語れない、冷酷な現実がそこにはある。