「思い立ったから明日行く」は、もう通用しない。現代の世界遺産めぐりは、緻密な戦略がものをいう。
多くの主要遺産では、数ヶ月前からの事前オンライン予約が必須となった。現地での当日券販売を廃止した施設も少なくない。また、ピークタイムとオフピークタイムで入場料を変える「ダイナミック・プライシング(変動価格制)」の導入も急増中だ。賢い旅行者たちは、早朝や夕方の時間帯を狙ってチケットを確保し、静寂の中で見学を楽しむ。あるいは、ベストシーズンの直前直後にあたる「ショルダーシーズン」に訪問時期をずらす。スマートフォンの公式アプリを駆使し、混雑状況をリアルタイムで把握しながら巡るのが、2026年スタイルの標準だ。