2026年現在のキャリアを俯瞰すると、非常に興味深いシフトチェンジが見て取れる。10代後半から20歳への過渡期において、彼は意図的に「清廉潔白な少年像」を壊すトリッキーな役に挑んできた。複雑な家庭環境に苦悩する青年から、社会の隙間で生きる影のある役柄、さらには内面に狂気を孕んだ難役まで、演じる振り幅は驚くほど広い。
特筆すべきは、役柄ごとに身体の重心や発声のトーンをガラリと変えてくる変幻自在の身体性だ。観客はそこに「かつての子役」の面影を探す暇もなく、スクリーンに突如として立ち現れる一人の独立した人間に引き込まれていく。