豚の知能の高さを決定的に証明したのが、英ケンブリッジ大学をはじめとする研究チームが実施した一連の認知実験です。代表的なものが「鏡像自己認識」を応用した実験です。鏡の概念を学んだ豚は、直接見えない背後に隠された餌のボウルを、鏡に映る反射像の位置関係から正確に割り出し、迷うことなく餌へ直行しました。これは「鏡の中の像は現実の空間の反映である」と理解していなければ不可能な芸当です。
さらに米パデュー大学の研究では、豚が鼻を使って特製のジョイスティックを動かし、画面上のカーソルを青い枠線(ターゲット)にヒットさせるテレビゲーム課題に成功しました。カーソルの動きと手元のスティック操作の連動を概念として把握し、意図を持ってモニター上の課題をクリアしたこの実験は、豚が持つ視覚・運動協調性の高さと抽象概念の理解力を世界に知らしめる契機となりました。