最大派閥であった清和政策研究会の解散は、自民党内の権力地図を根底から塗り替えた。領袖を失い、さらに幹部陣が相次いで処分を受けたことで、かつての「安倍派一強」体制は完全に瓦解したかに見えた。しかし、派閥という看板を下ろしたからといって、所属していた議員たちの人間関係や利害関係までが消滅したわけではない。
現在、永田町の奥深くで進行しているのは、名目上の派閥ではない「緩やかな政策勉強会」や「有志の会」を装った新グループの形成だ。その中心軸にいるのが彼である。中堅・若手議員の面倒見の良さには定評があり、資金力や選挙指南を求める後輩議員たちが今なお事務所のドアを叩く。
派閥の復活を公に掲げることは世論の反発を招く。だからこそ、表立った組織論ではなく、国家観や政策課題を共有する超派閥的な勉強会を足がかりに、かつての結束力を再構築する計算が働いている。旧清和会の資産と人脈をどう引き継ぎ、新たなプラットフォームへ昇華させるか。その手腕が試されている。