絶大な権勢を誇った彼女が表舞台を去る契機となったのは、2006年頃から急速に過熱した週刊誌による大々的なネガティブキャンペーンだった。過去の人間関係や金銭トラブル、事務所を巡る利権構造が次々と暴かれ、メディアの寵児から一転して激しい追及の矢面に立たされることになった。さらに、連日の過密な収録スケジュールと高齢による体力の限界が、彼女の心身を確実に蝕んでいた。
視聴率の数字だけを追い求めるテレビ局側との軋轢や、過度な演出に対する世間の批判も高まる中、彼女は「本業である占術の研究に専念する」という名目を掲げ、2008年春をもってレギュラー番組を一斉に終了させた。絶頂期に自ら引退の引き金を引くことで、築き上げた帝国が自壊するのを防ぐ――それは直感と冷徹な計算が交錯した、彼女ならではの危機回避策だったとも言える。