ネット上の簡易的な解説記事では、「置換機能を使えば文書内のすべての数字を一発で縦中横に変換できる」と紹介されていることがあります。しかし、この手法を無条件に適用するのは極めて危険です。
文書内には1桁の数字、2桁の数字、西暦4桁、さらには電話番号や郵便番号など、異なる桁数の数字が混在しています。これらに対して一括で縦中横をかけてしまうと、4桁の西暦が極限まで横に潰れて判読不能になったり、郵便番号のハイフンが奇妙な位置に移動したりして、かえって手動修正の手間が増える結果になります。
長文の縦書き原稿で効率化を図る場合は、Wordの「高度な検索と置換」機能を使い、ワイルドカード検索で「2桁の半角数字([0-9]{2})」のみを抽出して順次置換していく手法が実務上最も安全です。また、数字をアラビア数字から漢数字へ書き換える際は、テンキーから直接入力するのではなく、日本語入力システム(IME)の変換候補から「大字(壱、弐)」や「位取り漢数字(十二)」を用途に合わせて慎重に選択することが、公文書作成における誤記防止につながります。