練習場に通い詰めてもドライバーの球筋が安定しないのはなぜか。取材現場でトッププロやPGA指導資格を持つインストラクターが一様に指摘するのは、「アイアンとドライバーの根本的なインパクト条件の違いを理解していない」という事実です。地面にあるボールを打つアイアンはダウンブロー(下降軌道)で捉えるのが正解ですが、ティーアップされたボールを打つドライバーにおいて同様の軌道でスイングすると、フェースが極端に開いてインパクトするか、スピン量が4,000rpmを超えるような吹き上がりスライスを引き起こします。
ドライバーがまっすぐ飛ばない決定的な理由は、主に次の3点に集約されます。
1つ目は、「ボールを上げようとする無意識のすくい打ち」です。ロフト角が9度〜10.5度と立っているドライバーを見ると、脳が無意識に「球を高く上げなければならない」と判断し、右肩が極端に落ちたスイングになりがちです。これによりクラブヘッドが地面の手前から入るダフリや、刃先でボールの上っ面を叩くトップが頻発します。
2つ目は、「体の開きに伴う強烈なアウトサイド・イン軌道」です。球を遠くへ飛ばしたいという力みが上半身から始動させ、ダウンスイングで右肩が前に突っ込みます。その結果、クラブが外側から鋭角に入り、フェースが開いた状態でボールを擦るため、強烈なスライス回転が生じます。
3つ目は、「手元の振り遅れによるフェースの開き」です。下半身だけを素早く回そうとした結果、腕とクラブが背中側に置き去りになり、インパクト時にフェースがターゲット右を向いたまま戻ってきません。ドライバースライスの原因と直し方を追求する上では、腕力でフェースを捏ねるのではなく、身体の正面にクラブヘッドを保つ運動連鎖を取り戻すことが不可欠です。