新さっぽろサンピアザ水族館は、1982年(昭和57年)6月、副都心開発の中核商業施設「サンピアザ」のオープンとともに誕生しました。当時は全国的にも珍しかった完全屋内・内陸型の都市型水族館であり、買い物の合間に約200種・1万点を超える海洋生物と触れ合える貴重なスポットとして、厚別区民のみならず全道から年間数十万人の来場者を集めていました。
しかし、半世紀近い歴史を重ねる中で避けて通れなくなったのがサンピアザ水族館の老朽化問題です。海洋生物を飼育する施設は、海水による塩害や湿気によってコンクリートの劣化や配管の腐食が通常の商業ビルよりも格段に早く進行します。関係者の証言や当時の施設診断によると、海水循環ポンプ、濾過設備、巨大アクリル水槽の耐圧性能など、心臓部にあたるインフラの多くが限界を迎えていました。
これらを現代基準の耐震・環境基準に適合させ、全面リニューアルするためには数十億円規模の設備投資が必要と試算されていました。少子高齢化に伴う中長期的な来館者数の推移、さらには近隣に誕生した最新型都市型水族館との競合を総合的に勘案した結果、運営母体である札幌副都心開発公社は苦渋の決断として2026年春の閉館を選択したのです。