日本における歯科医学教育を牽引してきた最高峰の動向にも目が離せない。伝統的に全国の歯学教育の頂点として存在感を放ってきた東京医科歯科大学(組織統合を経て新大学へ移行)は、医学と歯学の融合領域で世界的な研究成果を生み出し続けている。同校が築いてきた研究ブランドと高度な臨床教育の伝統は、今なお志望者にとって最大の憧れだ。
一方、西の最高峰として君臨する大阪大学歯学部は、再生医療や分子病態学などの最先端歯科医学で世界をリードする。かつて細菌学の先駆者である野口英世が医学の発展に生涯を捧げ、日本の医療従事者の精神的基盤を作ったように、これらの大学は単なる臨床医の養成を超えた「歯科医科学者」の育成に力を注ぐ。東北大学、北海道大学、九州大学などの旧帝大系や地方基幹大学も、それぞれの地域医療と高度研究を支える砦として独自の強みを発揮している。