私たちは今、効率化の罠にはまっている。タイパ(タイムパフォーマンス)を追い求め、倍速で動画を観て、家事はロボットに任せる。しかし、心はちっとも休まらない。一方で、お母さんはどうだろう。彼女は効率を求めて動いているわけではない。ただ「自分が楽をしたいから」動く。その結果として生まれる、信じられないような家事の省略術。
例えば、バスタオルを何日も洗わずに使う言い訳や、落ちた食べ物を「3秒ルール」で口に入れるスピード感。そこには科学的根拠もタイパの計算もない。あるのは、生きるための図太さだけだ。この図太さこそが、私たちが最も失ってしまったものではないか。