検索エンジンで「神出神社」と入力すると、「事件」「噂」「やばい」といった検索候補が表示されることがあります。歴史ある神社がなぜこのような憶測を呼ぶようになったのか、取材と事実関係の検証を進めると、主に3つの要因による誤認と情報の混濁が浮かび上がってきました。
第1の要因は、地域名である「神出」を冠した医療法人施設(神出病院)で過去に発生した不祥事・事件の報道です。全国ニュースで「神戸市西区神出町」の地名が繰り返し報じられた結果、神社そのものとは無関係であるにもかかわらず、地名のインパクトからネット上で神社と事件が結びつけられて検索される現象が発生しました。
第2の要因は、夜間の雄岡山が鬱蒼とした樹林に覆われていることから、2000年代以降のオカルト掲示板やSNSで「肝試しスポット」として面白半分に取り上げられた経緯です。事実無根の怪談が尾ひれをつけて拡散され、実態を知らないネットユーザーの間で不気味なイメージが独り歩きしてしまいました。
第3の要因として、かつて山中で発生した不法投棄や倒木などのローカルな環境問題が、一部で過剰にセンセーショナルに語られた点が挙げられます。地元自治会や警察のパトロール、登山道整備に携わるボランティアの証言によると、「神社境内や参道において凶悪な事件やオカルト的な事象が起きた記録はなく、まったくの風評被害である」ことが確認されています。現在は防犯体制も整い、昼夜を問わず平穏が保たれています。