かつて日本フェザー級王者として君臨した幕之内一歩。しかし、限界は突然訪れたように見えた。度重なる激闘によるダメージ、そして懸念されたパンチドランカー症状。一歩は母を安心させるため、そして自身の健康を守るために引退を決意した。この決断は当時の読者に大きな衝撃を与え、物語は一歩がセコンドとして若手を育成する新章へと突入した。
セコンドとしての活動は、単なる「余生」ではなかった。リングの外からボクシングを客観的に見つめ直すことで、一歩は現役時代に欠けていた「ボクシングIQ」を飛躍的に向上させていく。客観的な視点を得たことで、彼はかつて力任せに振るっていたパンチの真の活かし方を理解し始めたのだ。