フィギュアスケートの枠組みにとどまらず、常に自己の表現を追求してきた安藤美姫。彼女のグラビア挑戦が今なおインターネット上やメディアで検索され、再評価される背景には、日本のスポーツ界における「固定観念への挑戦」という歴史的な文脈が存在します。
現役時代の安藤美姫は、2007年・2011年の世界フィギュアスケート選手権優勝をはじめ、2002年のジュニアGPファイナルで女子史上初の4回転サルコウを成功させるなど、輝かしい競技実績を残しました。しかし、氷上での華々しい活躍の裏で、メディアからの過度な容姿への注目やプライベート報道に晒され続けた経緯があります。
そうした中で敢行されたグラビアやファッション誌での肉体美の開示は、他者から一方的に消費される視線を拒絶し、「自らの意志で自らの身体を提示する」という主体的なメッセージを内包していました。単なるタレント的な水着撮影とは一線を画し、極限まで絞り込まれた筋肉の陰影や背筋の美しさを前面に出したカットは、当時からクリエイター層を中心に極めて高い評価を獲得しています。