我妻善逸との宿命の対決は、本作の中でも最も感情が激突する名シーンだ。努力を重ねながらも認められなかった獪岳の劣等感と、彼を「兄貴」と慕い続けた善逸の悲痛な叫び。スクリーンから伝わる二人の刃のぶつかり合いは、単なる戦闘アクションを超えた魂の殴り合いとなっている。
小野の演技は、獪岳の持つ「強者への嫉妬」と「自己正当化」を極限まで尖らせている。善逸役の下野紘が見せる魂の絶叫に対し、冷徹でありながらもどこか焦燥感を孕んだ小野の低音ボイスが絡み合うことで、二人の決裂の決定打がより一層際立つ結果となった。