魚住勉の私生活において最も世間の注目を集めたのが、1983年の女優・浅野温子との結婚でした。当時、浅野温子は映画『スローな武士にしてくれ』やドラマなどでブレイクを果たした22歳の若手注目女優。対する魚住勉は36歳の実力派クリエイターであり、「14歳の年の差婚」として芸能マスコミを大いに賑わせました。
二人の馴れ初めは、共通の知人を介した交流や仕事関連の現場での出会いがきっかけと報じられています。若くして芸能界の荒波に揉まれていた浅野温子にとって、博学で物静か、かつ業界の構造を冷静に理解している魚住勉の存在は、精神的な大きな支えとなりました。
浅野温子は当時のトーク番組や後年のインタビューにおいて、夫について次のような趣旨の告白を残しています。
「家の中では仕事の話を根掘り葉掘り詮索しない。お互いが自分の足で立っているからこそ、一緒にいて一番楽な空気配分が保てる」
トレンディドラマの女王として超多忙を極めた1980年代後半から1990年代にかけても、魚住勉は妻の女優活動に一切口を挟まず、黒幕のように振る舞うこともありませんでした。芸能界で多発する「価値観の相違による破局」とは無縁のまま、二人は40年以上にわたる強固なパートナーシップを築き上げています。