グリムジョーを語る上で欠かせないのが、破面篇クライマックスにおける「死亡説」の経緯です。虚夜宮(ラス・ノーチェス)において、井上織姫に自らの左腕と一護の傷を治癒させ、万全の状態で繰り広げられた一護との一騎討ちは作中屈指の名勝負として知られています。死闘の末に敗北した直後、突如乱入した第5十刃(クイント・エスパーダ)のノイトラ・ジルガによる不意打ちを受け、深い傷を負って昏睡状態に陥りました。
この場面を最後に本編の表舞台から姿を消したため、連載当時は「ノイトラに致命傷を負わされて死亡したのではないか」という憶測が広まりました。しかし実際には、ノイトラの追撃を一護が身を挺して阻止し、直後に駆けつけた四番隊隊長・卯ノ花烈や虎徹勇音らの救護処置、そして何より本人の規格外の生命力によって一命を取り留めていたのが事実です。
そして物語終盤の「千年血戦篇」において、見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)の侵略により窮地に陥った霊王宮へ乗り込む際、黒崎一護たちの前に突如姿を現しました。かつての不倶戴天の敵が味方陣営として現れた瞬間は、読者や視聴者に凄まじい衝撃を与えました。この再登場は、浦原喜助が虚圏で彼と交わした「ある取引(契約)」によるものであり、一護との決着をつける機会を得るため、一時的に死神側と手を組むという極めて彼らしい動機に基づく共闘でした。