蔵前神社を訪れたなら、その絶景を記憶だけでなく形として持ち帰りたいもの。春の花期に合わせて授与される「限定御朱印」は、全国の御朱印ファンや愛好家の間でも屈指の人気を誇ります。
春季特別限定御朱印は、鮮やかな黄色いミモザの花房と淡いピンクの桜の花弁が繊細な切り絵や箔押しで施された見開きサイズ。社務所の窓口に並ぶその意匠は、職人の緻密な手仕事が光る美術品のような仕上がりです。例年、花の見頃に合わせて頒布が開始されますが、数量限定のため日によっては午後の早い段階で当日分が頒布終了となることも珍しくありません。拝受を希望する場合は、午前中の参拝が必須条件となります。
また、蔵前神社を語る上で欠かせないのが、古典落語の名作『元犬(もといぬ)』ゆかりの神社というユニークな側面です。『元犬』は、蔵前八幡(現・蔵前神社)の境内にいた白い野良犬の「シロ」が、日頃から「人間になりたい」と一心に祈願した結果、満願の日に見事な人間の若者へと生まれ変わるという滑稽噺。この伝承にちなみ、境内には愛らしい白犬の像が祀られ、授与所では「元犬お守り」や「ペット守り」が評判を集めています。
「愛犬の健康長寿を祈願して拝受したら、大病を乗り越えて元気に長生きしてくれた」「就職活動中、犬から人間へと大出世を果たした元犬にあやかって開運守りを授かったら第一志望に合格した」など、愛犬家のみならず「自己実現」や「変身・大願成就」のご利益を求める参拝者からの篤い信仰を集めています。