二人の表現者としての交錯は、日本映画の歴史に刻まれる名作群から始まった。最初の共演となった2008年公開の映画『陰日向に咲く』では、不器用ながらも懸命に生きる人々の群像劇の中で共演。互いに高い演技力を認め合う同世代の役者として、静かな信頼関係を築いた。
その関係性をより決定的なものにしたのが、2012年の大作映画『天地明察』だ。日本独自の暦作りに生涯を捧げた安井算哲(渋川春海)を岡田准一が演じ、その志を支え続けた妻・えん役を宮﨑あおいが演じた。時代劇でありながら普遍的な夫婦愛を描き出したこのヒューマンドラマにおいて、二人が見せた息の合った掛け合いと互いを敬う演技は、観客だけでなく制作陣をも唸らせた。役柄を超えた深い敬意が、この現場を通じて強固なものになっていった。