今や全国的な知名度を誇るこのスイーツですが、その原点は金沢発祥の歴史に深く根ざしています。誕生は2010年代初頭の石川県金沢市。創業者が自ら改造した移動販売車(軽トラック)で、焼きたてのメロンパンを売り歩いたことからすべてが始まりました。
転機となったのは、女子高校生たちの「温かいメロンパンにアイスを挟んだら絶対に美味しい」という何気ないリクエストでした。試行錯誤の末、店内で焼き上げた極上のサクサク食感を持つメロンパンに切り込みを入れ、冷たいバニラアイスを豪快にサンドした「焼きたてメロンパンアイス」を製品化。兼六園や金沢21世紀美術館に程近い広坂エリアに構えた実店舗は、瞬く間に若者や観光客の注目を集めることになります。
当時の様子について、地元メディアの元取材記者は次のように回想します。「焼き上がりの甘い香りが広坂通りに漂い、修学旅行生や大学生が常に50人以上並んでいた。熱々のクラウン生地と冷たいアイスが口の中で溶け合うコントラストは、それまでのテイクアウトスイーツにはない衝撃だった」。
評判はSNSの拡散とともに全国区へ広がり、テレビのバラエティ番組や情報番組で連日特集が組まれました。これを機に株式会社グランタスは本格的なフランチャイズ(FC)展開を開始。東京・渋谷や原宿をはじめ、北は北海道から南は沖縄、さらには海外市場(台湾など)にまで急速に出店網を拡大していったのです。