パリ・リヴォリ通りに暖簾を掲げる老舗「アンジェリーナ」が確立した、濃厚なマロンペーストと甘さのない無糖シャンティ(生クリーム)の黄金比。それは長年、モンブランの絶対的絶対解として君臨してきた。しかし、21世紀のパティシエ界を牽引する「ピエール・エルメ」をはじめとする新世代の鬼才たちは、そこに更なるレイヤーを加えた。
フランス名門の「サバトン」社が誇る最高級のマロンクリームやピューレをベースに使いながら、表面を輝かせるクリスタル状の砂糖をまとい、ブランデーに深く漬け込まれたマロングラッセを贅沢に丸ごと一粒あしらう。土台となるメレンゲのサクサク感と、しっとりとした栗の重厚感が口内で交差する時、伝統と革新のドラマが幕を開ける。