替え歌がこれほど愛される背景には、原曲『なごり雪』が持つ楽曲としての圧倒的な美しさと知名度がある。この名曲の歴史を紐解くと、1970年代の日本の音楽史に辿り着く。
もともとは伝説的グループ「かぐや姫」のメンバーであった伊勢正三が作詞・作曲を手掛けた楽曲だ。1974年にアルバムの一曲として発表されたのが始まりだった。その後、シンガーソングライターのイルカがカバーし、1975年に日本クラウンからシングルとしてリリースされると大ヒットを記録。日本を代表するフォークソングとして、時代を超えて語り継がれることとなった。
伊勢正三が描いた叙情的な詞の世界と、イルカの透明感あふれる歌声。この二つの才能が融合したことで、楽曲は日本人の郷愁を揺さぶる至高のメロディとして定着した。強固な原曲のイメージが存在するからこそ、それをあえて崩すパロディの面白さが際立つ。