学校教育の現場ではいま、地殻変動が起きている。文部科学省が推進する「探究学習」の本格的な定着に伴い、中学校の理科教育における評価軸は「どれだけ正確に調べたか」から「どのような問いを立て、どう論理的に検証したか」へと完全にシフトした。もはや図鑑の丸写しやキットを組み立てただけの報告書が高評価を得る余地はない。
教育産業各社が提供する学習支援ツールや、Google for Educationなどの教育クラウドプラットフォームが教育現場に浸透したことも大きい。情報へのアクセスが容易になったからこそ、生徒自身の「思考のプロセス」が厳しく問われる。NHK for Schoolなどで質の高い科学番組を誰もが手軽に視聴できる現代において、レポートに求められているのは既知の事実の解説ではなく、自分自身の目で捉えた事象に対する深い考察なのだ。