Popteenの歴史を語る上で避けて通れないのが、専属の座や表紙掲載を懸けて行われてきた「モデルバトル」の過酷さです。かつてAbemaTVで配信され社会現象となった『Popteenカバーガール戦争(ポプ戦)』に代表されるように、少女たちがカメラの前で涙を流し、互いの順位を突きつけられる様子は、ティーンの熱狂を生むと同時に大きな議論を巻き起こしました。
当時の特番インタビューやOGたちの手記では、次のような生々しい証言が残されています。
「毎月のアンケート順位が張り出される瞬間は心臓が止まりそうだった。仲の良い友達同士なのに、撮影現場に入るとライバルとして意識せざるを得ず、精神的に追い詰められて楽屋で過呼吸になる子もいた」
「SNSのいいね数や配信の課金額がそのまま自分の価値のように思えてしまい、夜中までコメント返信を続けて睡眠時間が削られていった」
ネット上の掲示板や知恵袋などでは「事務所の力関係による推され枠があるのではないか」という疑惑が度々取り沙汰されます。しかし、編集現場の実態を検証すると、いくら事務所のバックアップがあっても、読者アンケートやデジタル指標が伴わなければ即座に誌面露出が削られるのがPopteenのシビアな掟です。かつてみちょぱ自身も「最初は全く推されていなかったが、読者アンケートで1位を獲り続けて編集部を振り向かせた」と語っている通り、数字による実力主義が徹底されています。
一方で、10代前半という多感な思春期に過剰な競争とSNS上の誹謗中傷に晒される構造は、少女たちの自己肯定感を著しく揺るがすリスクを孕んでいます。可視化されたフォロワー数やランキングに依存しすぎるあまり、自己を見失ってしまう「デジタル承認欲求の罠」は、現代のティーンモデルカルチャーが抱える大きな課題と言えます。