かつて玉置浩二は、メディアや自著の中で、自身の精神的な崩壊と入院生活について赤裸々に語っている。音楽に対する過剰なまでのこだわりと、周囲からのプレッシャー。それらが彼の心を限界まで追い詰めた。薬物療法や閉鎖病棟での日々は、彼にとってまさに地獄のような時間であったと同時に、自己を見つめ直す静寂の時間でもあったという。
感情の起伏が激しく、時にコントロールを失う彼の姿は、周囲から「奇行」として捉えられることも少なくなかった。しかし、それは狂気と紙一重の場所でしか生み出せない、本物の芸術の産声でもあったのだ。彼が抱えた生きづらさは、決して特別なものではなく、現代社会を生きる多くの人々が抱える闇と地続きのものである。