伏見の真の奥深さは、足元に広がる地下空間に息づいている。1957年の開業当時の佇まいを今に残す「伏見地下街」は、昭和の面影を残す繊維問屋街の風情と、近年オープンしたスタイリッシュな立ち飲みスタンドやクラフトビール専門店、個性的カフェが見事に融合した空間だ。
各種「トラベル&タウンガイド」でもディープな体験スポットとしてピックアップされる機会が増えたが、地元民が足繁く通う穴場は地下街だけにとどまらない。地上に出て一本裏路地に入れば、老舗の炭火焼き鳥店や化学調味料不使用のこだわりラーメン店、看板のない隠れ家イタリアンがひっそりと営業を続けている。ビジネス街の喧騒から一歩離れ、路地裏で上質な食に舌鼓を打つひとときは、この街ならではの醍醐味だ。