軍艦島は、2015年にユネスコ世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として登録された。日本の近代化を陰で支えた石炭産業の象徴であり、そのエネルギー転換の歴史を象徴する重要な産業遺産である。
近年、人類の負の歴史や災害・没落の跡地を巡り、学びや思索を深める「ダークツーリズム」の関心が世界中で急速に高まっている。端島はその極めて重要な拠点だ。繁栄のピークから無人島化へと至るドラマチックな変遷は、現代社会における都市の寿命や資源の限界、そして人間の営みの儚さを無言のうちに語りかけてくる。
朽ち果てたコンクリートの塊と破断した鉄骨。自然に飲み込まれつつある構造物を目の当たりにするとき、訪れる者は単なる観光以上の深い感銘を受ける。