再放送が困難な要因の根幹には、法的な権利関係の複雑さが深く横たわっています。
本作の実質的な原著作権を持つのは、プロデューサーの前田伸一郎氏が率いた愛企画センターです。アニメーションの実制作は『タッチ』や『銀河鉄道の夜』などを手掛けた老舗スタジオ「グループ・タック」が担当していましたが、同社は2010年に破産。制作資料や中間素材の管理、権利の継承プロセスが極めて難解な状態に陥りました。
さらに、全1471話という膨大なエピソードは、毎回異なる脚本家、演出家、作画監督、美術スタッフによる短編オムニバス形式で制作されていました。参加した外部クリエイターは延べ数千人に達し、当時の契約慣行では二次利用(再放送やネット配信)に関する包括的な権利処理が明確に取り交わされていないケースも散見されます。
また、登場する全キャラクターの声を2人だけで演じ分けた市原悦子さんと常田富士男さんの存在も唯一無二でした。両名が逝去された現在、声の肖像権や二次使用料の分配、遺族への権利処理を含めた実務手続きには多大な労力とコストが発生します。単なる一括許諾では済まない構造が、地上波での気軽な再放送を阻む高いハードルとなっているのが実情です。