多くの消費者が最初に驚くのが、レジでの「完全現金決済(キャッシュレス非対応)」と「ポイントカードの廃止」という方針です。キャッシュレス決済が普及した2026年現在、利便性を損ねるリスクを冒してまでこの仕組みを死守する背景には、明確な経済的合理性があります。
クレジットカードや電子マネー、QRコード決済を導入した場合、店舗側は売上に対して約2%〜3.5%の加盟店手数料を決済事業者に支払わなければなりません。仮に年商9,000億円のチェーンがキャッシュレス決済を全面的に導入すれば、年間で数百億円規模の手数料コストが新たに発生します。コスモス薬品はこのコストを一切発生させないことで、その浮いた資金をそのまま「店頭価格の引き下げ」に投入しています。
同様に、ポイントカード制度もシステムの維持費、カード発行費用、レジでの読み取りオペレーションによる人件費の増加を招きます。コスモス薬品の創業者および経営陣は、創業以来一貫して「100円の買い物で1ポイント(実質1円)を後から還元するくらいなら、最初から98円で販売したほうが顧客にとって最も誠実である」という哲学を貫いています。消費者行動経済学の観点からも、不透明なポイント還元よりも「その場での現金支出の少なさ」が実質的な可処分所得の維持に直結するため、節約志向の強い層から熱烈に支持されています。