料理の味わいだけでなく、視覚や触覚も含めた演出に妥協がない。特に注目を集めているのが、艦艇内の限られたスペースと揺れる船上での食事を想定して作られたステンレス製の特製プレートで提供される限定メニューだ。この鉄板皿の上には、メインのカレーだけでなく、サイドディッシュやサラダ、牛乳がバランスよく配置され、まさにミリタリーファンには堪らない雰囲気を醸し出している。
このスタイルは、明治期に男爵・東郷平八郎が舞鶴や呉の鎮守府に着任した時代から続く海軍食文化の遺伝子を感じさせる。古くからの伝統と現代のアイデアが融合した呉海軍グルメは、今や全国のフードマニアから注目される独自のミリタリーフードジャンルを確立したと言っても過言ではない。