彼のキャリアを振り返る上で欠かせないのが、2010年に放送された『天装戦隊ゴセイジャー』だ。当時20代前半だった千葉雄大は、まさに「王子様」という形容がふさわしい清涼感で一躍ブレイクを果たした。可愛らしさと中性的な魅力は彼の代名詞となり、長らく芸能界における独自のポジションを確立することになる。
しかし、30代を迎えた頃から彼の表情には明らかな深みが加わり始めた。ただ甘いだけの顔立ちから、陰影のある渋みや、狂気を孕んだ眼光までを表現できる役者へと脱皮を遂げたのだ。「奇跡の30代」と持て囃された若々しさをあえて手放し、生身の人間としての肉体美や現実的な体型を受け入れる姿勢こそが、彼が長年第一線で生き残ってきた理由である。