日向夏による原作ライトノベル(ヒーロー文庫/主婦の友社)は、もともと緻密なロジックと薬学の雑学が光る「後宮ミステリー」として根強い人気を獲得した。しかし、物語が蝗害という大規模な地政学的危機へと踏み出すにつれ、作品は重厚な「歴史ファンタジー」としての壮大なスケールを獲得するに至った。
このダイナミックなジャンルの進化を映像化という形で昇華させたのが、TOHO animationのプロデュース力だ。美しく洗練されたキャラクターデザインを維持しつつ、農村の壊滅的な風景や群衆の心理的恐怖を容赦のないリアリズムで描き出す作画クオリティは、国内外の視聴者に強烈な衝撃を与えている。