財津和夫はかねてより、ビートルズから多大な影響を受けたことを公言している。特に「青春の影」の重厚なストリングスとピアノの旋律は、ポール・マッカートニーが書いた「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」へのオマージュであることは有名だ。
当時のチューリップは、ヒット曲「心の旅」で一躍スターダムにのし上がったばかりだった。しかし、アイドル的な人気を博す中で、財津の心には「自分たちの本当にやりたい音楽とは何か」という葛藤が渦巻いていたという。華やかなポップスターとしての「青春」から脱却し、一人のアーティストとして地道に歩む決意。その個人的なドキュメンタリーが、この曲の重みとなって表れている。