1990年代初頭、日本中に強烈な社会現象を巻き起こした最高峰の作品といえば、巨匠・篠山紀信が撮影し、当時18歳だった宮沢りえを被写体に迎えた『Santa Fe』だ。ミリオンセラーを記録したこの超有名作は、発行部数こそ膨大だったものの、30年以上の時を経て「状態の良い美品」が激減。結果としてプレミア古書市場における評価が急速に再浮上している。
どれほど大量に刷られた本であっても、経年劣化を免れた帯付きの初版未開封品や、撮影者のサインが入った個体は別格の扱いを受ける。グラフィック史に刻まれた金字塔としての歴史的価値が、投機的なコレクター需要と合致した典型例といえるだろう。