欧米を中心とするウェルネス市場の拡大は、緑茶に対する評価を決定的に変えた。もはや緑茶は健康飲料の一種という枠を超え、ワインやヴィンテージスピリッツに匹敵する「テロワール(風土)」を楽しむ高級アペリティフとして認知されている。
特に八女特有の深い霧と寒暖差が育む旨味成分・テアニンの豊富な茶葉は、パリやニューヨークのミシュラン星付きレストランで絶大な支持を得る。現地での取引価格は前年比140%を記録。一杯数千円を投じてでも本物を味わいたいという海外コレクターの熱狂が、生産現場の空気を一変させている。