大規模疫学調査の金字塔として知られるフラミンガム心臓研究をはじめ、世界的な医学論文データベースPubMedには、耳たぶのシワと心血管疾患の関連性を裏付ける膨大な論文が蓄積されている。循環器内科学の領域では、この徴候を単なる偶然ではなく、スクリーニングの有用な補助診断項目として位置付ける動きが強まっている。
予防医学の観点からも、患者自身が日常の異変に気づく「きっかけ」としての意義は極めて大きい。血液検査や心電図検査を受ける前の段階でリスクを察知できれば、食事療法や運動療法、降圧剤投与などの介入を早期に開始できるからだ。シワ一つが、命を救う最初の一歩になり得る。