店に入り、欲しい商品を手に取り、そのまま店を出る。レジに並ぶ時間は過去のものになった。天井に配置された数十台のカメラと重量センサーが客の動きをリアルタイムで識別し、退店と同時にあらかじめ連携させたアプリや顔認証で決済が完了する。ウォークスルー決済型店舗は、首都圏や都市部を中心に急速に標準化された。
人手不足に悩まされていた業界の構造改革は鮮やかだった。深夜時間帯は完全無人営業へと切り替わり、店舗スタッフは品出しや商品のクオリティ管理、あるいは高齢利用者への個別サポートなど、より対人価値の高い業務へリソースを集中させている。レジ袋の有無を問われるストレスすら消えた静かな店内は、かつてのコンビニとは一線を画している。