1999年初頭、音楽メディアを揺るがすニュースが駆け巡る。GACKTの突然の失踪と、それに続く実質的な脱退劇だ。メディアでは様々な憶測が飛び交ったが、本質的な原因は急激な商業的成功に伴う音楽産業の圧力と、バンドの未来像を巡る芸術的意見の不一致にあった。グループ全体の方向性を重視する制作陣と、個としての表現を突き詰めたいソロ志向の対立は、避けて通れぬ運命だったと言える。
脱退の混乱冷めやらぬ同年6月、バンドをさらなる悲劇が襲う。ドラムのKamiがくも膜下出血により24歳の若さで急逝したのだ。圧倒的なリズムと華やかな存在感でバンドの屋台骨を支えたキーパーソンの死は、残されたメンバーに深い傷痕を残した。しかし彼らは活動を止めることなく、Kamiを「永遠のメンバー」として刻み込み、残された音源を作品へと結実させる道を選んだ。