ファミリーカーの本流であるMサイズミニバン。トヨタ「ノア/ヴォクシー」、日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」の3陣営は、採用する動力機構の違いがそのまま実燃費の優劣に直結しています。
クラス首位に君臨するのは、現行世代で劇的な進化を遂げたノア/ヴォクシーの1.8Lハイブリッドです。モーター出力の増強と新型バッテリーの搭載により、車重1.6トンを超えるボディでありながら、街中でも当たり前のように実燃費18〜20km/Lをマークします。アクセルを深く踏み込まない日常走行であれば、走行時間の半分以上をエンジン停止状態で滑空可能であり、燃費性能においてライバルを完全に突き放しています。
一方の日産セレナは、発電専用の1.4Lエンジンを搭載する第2世代e-POWERを武器に戦います。100%モーター駆動によるシームレスで力強い走りと静粛性は「電気自動車そのもの」と評される完成度ですが、車重の重さと空気抵抗が災いし、高速道路を時速100km超で巡航するシーンではエンジンが常時高回転で回り続けます。結果として、高速巡航時の実燃費は14〜15km/L台まで落ち込む傾向が見られます。
ホンダのステップワゴン e:HEVは、ライバルより排気量の大きい2.0Lエンジンを採用。ミニバンの枠を超えたフラットな乗り味と圧倒的な高速加速性能を誇る反面、実燃費は平均して15〜16km/L前後で頭打ちとなります。「燃費の絶対的な数字」を求めるならノア/ヴォクシーの一択、「走りの上質さやミニバンらしからぬ動的質感」を重んじるならステップワゴンという明確な棲み分けが成立しています。