試合終了直後からSNSや格闘技コミュニティでは「パッキャオが終始プレッシャーをかけていた」「メイウェザーは逃げ回っていただけではないか」という判定疑惑が噴出しました。しかし、ボクシングにおける公式採点基準(有効打・効果的なアグレッシブさ・リングジェネラルシップ・ディフェンス)に照らし合わせると、メイウェザーの勝利は揺るぎないというのがボクシング界の一致した見解です。
ファンと専門家の間で評価が二分した背景には、両者が体現するファイトスタイルの思想的対立があります。倒しに行く姿勢を最重要視するファンにとって、メイウェザーの「打たせずに打つ」ミニマリズムは退屈に映りました。しかし、相手の強みを徹底的に無力化するリングジェネラルシップにおいて、メイウェザーは完璧なプランを遂行しました。
フロイド・メイウェザーの無敗戦績(通算50戦50勝27KO・5階級制覇)と、フライ級からスーパーウェルター級まで制したマニー・パッキャオの6階級制覇(主要4団体認定、実質8階級制覇)。どちらが真の最強かという議論は現在も続いていますが、直接対決における戦術的完成度ではメイウェザーに軍配が上がったというのが客観的な事実です。