近年、FA市場と密接に絡み合いながら球界を賑わせているのがポスティング制度だ。フリーエージェント(FA)制度が一定の出場登録日数(最短で8年)を経て初めて獲得できる個人の権利であるのに対し、ポスティングシステムは所属球団の承認を前提とした移籍手段である。
この差が如実に表れたのが、村上宗隆をはじめとする若き大砲たちの動向だ。若くして日本球界の打撃記録を塗り替えた怪童たちは、国内FA権の取得を待たずして世界最高峰への挑戦を志向する。球団側としても、FAによる無償または人的補償のみの流出を避けるため、ポスティングによる高額な譲渡金(ポスティングフィー)を得る道を選ぶインセンティブが働く。
この変化により、国内FA市場に出回る超大型野手の数が相対的に絞られるという現象が起きている。結果として、国内でFA権を行使するトップクラスの野手の希少価値はさらに跳ね上がり、争奪戦の過熱化に歯止めがかからない状況を作り出しているのだ。