Q1:お父さんは戦争から生きて帰ってこなかったのですか?
A1:作中には直接的な死亡の記述はありませんが、10年後の最後の場面でお母さんとゆみ子の二人暮らしであること、父親の存在が全く描かれていないことから、戦死したと解釈するのが文学的・歴史的に確実です。
Q2:ゆみ子の年齢は作中でどう変化していますか?
A2:物語の前半(出征時)は言葉を覚えたばかりの1〜2歳前後(幼児期)です。後半の十年後には、小学校高学年にあたる11〜12歳前後に成長しています。
Q3:なぜお父さんは食べ物ではなくコスモスを渡したのですか?
A3:極度の物資不足でお腹を満たす食べ物が何もなかったことに加え、「名もなき野の花のように、どんな苦難にも負けず美しく力強く生きてほしい」という無限の愛情と願いを込めたためです。
Q4:最後の場面で、お母さんがミシンを踏んでいるのはなぜですか?
A4:父親を失った戦後の苦しい時代を、お母さんが洋裁などの内職をしながら一人で懸命に働き、ゆみ子を大切に育て上げた生活のリアリティを象徴しています。
Q5:『一つの花』の作者・今西祐行はどのような人物ですか?
A5:大正12年生まれの児童文学作家で、学徒出陣による過酷な戦争体験を持ちます。『ヒロシマのうた』や『一つの花』など、戦争の悲惨さと命の尊さを子どもの視点から描いた名作を多数発表しました。