当時、テレビ東京系列の夕方枠で放送されたアニメ『キョロちゃん』は、お茶の間の子供たちに強烈なトラウマと不可解な笑いを与えた。ジャンルとしてはコメディ・ファンタジーアニメに分類されながらも、その実体はシュールリアリズムの実験場であったと言っても過言ではない。
例えば、怪しい宗教団体が島を支配しようとするエピソードや、資本主義の弊害を皮肉たっぷりに描いた回など、エピソードの振り幅は無限大だった。子供時代に見て「よく分からなかったけれど頭から離れない」と感じていた視聴者が、大人になって再読解することで初めてその凄みに気づく。それこそが、本作が世代を超えて語り継がれる最大の理由である。