高校部活の監督がJリーグのクラブを直接指揮する——一昔前なら誰もが失敗を予測したストーリーだろう。だが、長年にわたり青森山田高等学校を率い、全国高校サッカー選手権大会で数々のタイトルを手にしてきた実績はダテではなかった。
高校年代で叩き込んだ「スキを与えない守備」と「徹底したリスク管理」。これをそのままプロのカテゴリーにアジャストさせたことが、現在の快進撃を支えている。カテゴリーが変わろうと、ピッチ上で起きる勝負の本質は変わらない。勝敗の分かれ目を見極める鋭い嗅覚こそ、彼が四半世紀以上の指導歴で培った最大の武器だ。J1リーグの並み居る強豪が、その容赦ないゲーム運びの前に次々と沈んでいった。