バストの重みは、想像以上に骨格や筋肉へ負担をかける。実際に、NHKの健康番組や女性向け情報特集でも「隠れ肩こり」や姿勢の悪化を引き起こす要因として、胸の重量バランスが取り上げられる機会が増えた。
バストを懸垂器のように引き上げているのは、乳房内部にある「クーパー靭帯」と呼ばれるコラーゲン線維の束だ。このクーパー靭帯は一度伸びたり切れやすくなったりすると、自然に元の状態へ戻ることはない。揺れや重力によるストレスが長年加わり続けることで、下垂の原因になるだけでなく、背中や首の筋肉に恒常的な過度な引張力を生じさせる。
長引く姿勢の乱れは、頭痛や腰痛へと波及することも多い。「姿勢を良くしようと背筋を伸ばすと、かえって胸が強調されて周りの目が気になる」という葛藤が、猫背を助長する悪循環を生むケースも後を絶たない。