しかし、この劇薬とも言える安売り戦略は、経営陣の想定を大きく超える副作用を引き起こしました。最大の誤算は、「ハンバーガーだけを10個、20個と単品買いする顧客」が急増したことです。
ポテトやドリンクを買わずにバーガーのみをまとめ買いする客がレジを占拠した結果、店舗の粗利率は急激に悪化。店員は過酷な連続調理で疲弊し、店内には乱雑な空気が漂い、ファミリー層や一般客が利用しにくい環境が生まれてしまいました。
この結果、2002年12月期の決算において、日本マクドナルドは1971年の創業以来初となる営業赤字・最終赤字へ転落。客数は増えたものの客単価が壊滅的に下落し、ブランドイメージそのものが「安かろう悪かろう」へと毀損されるという致命傷を負いました。この責任を取る形で、2003年に創業者・藤田田氏は経営の第一線から退くことになります。