シャーザーの左右の瞳の色が異なる現象は、医学用語で「虹彩異色症(Heterochromia iridis)」、通称「オッドアイ」と呼ばれます。人間の虹彩(黒目の部分)の色はメラニン色素の沈着量によって決定されますが、シャーザーの場合は左右の虹彩でメラニンの生成・沈着量に顕著な差が生じた結果、右目がメラニン色素の少ない「ブルー」、左目がメラニン色素の豊富な「ダークブラウン」に分かれました。
母親であるジャン・シャーザー氏が地元メディアや特集番組で語った証言によると、生まれた直後は両目とも一般的な薄い青色をしていました。しかし、生後4ヶ月前後の定期健診の際、左目の色だけが徐々に褐色へと変化していることに気づいたといいます。小児科医および眼科専門医による精密検査の結果、視神経や眼球構造自体には一切の異常がなく、遺伝的なメラニン色素の非対称な発現による先天性の虹彩異色症であると診断されました。
人間における先天性虹彩異色症の発症確率は数万人に1人から数十万人に1人とも言われる極めて稀な現象です。白人層では比較的知られているものの、左右でここまでコントラストが鮮明なケースはMLBの長い歴史の中でも極めて珍しく、メジャーリーガーの中でも唯一無二のトレードマークとして世界中に知れ渡ることとなりました。