昭和から平成にかけて、フジテレビはプロ野球ナイター中継をゴールデン帯の看板番組として編成していました。しかし、現在では地上波での公式戦中継は年間でもごくわずかなカードに限定されています。
地上波中継が激減した最大の理由は、テレビ広告費の構造変化と試合時間延長に伴う編成リスクです。かつて世帯視聴率20%を超えていたプロ野球中継ですが、若年層のテレビ離れとともに視聴率は1桁台に低迷しました。さらに、試合終了まで放送を延長すると後続のドラマやバラエティ番組の録画予約が崩れ、総合的な広告収入を毀損するというジレンマに直面したのです。
結果として、フジテレビは有料CS放送「フジテレビONE スポーツ・バラエティ」にリソースを集中させました。フジサンケイグループと歴史的につながりの深い東京ヤクルトスワローズの主催試合を全試合完全生中継するビジネスモデルを確立し、地上波のマス向け放送からコアファン向けの有料課金モデルへと舵を切りました。