アルキメデスの幾何学的直感を、17世紀のイタリアの数学者ボナヴェントゥーラ・カヴァリエリがより明快な定理として定式化した。それがカヴァリエリの原理である。
「2つの立体において、任意の高さで平行な平面で切り取った断面の面積が常に等しいならば、それら2つの立体の体積は等しい」という原理だ。例えば、100枚の硬貨をまっすぐ積み上げた山と、斜めにズラして積み上げた山を想像してほしい。形状が変わっても、各層の断面積が同じであれば全体の体積が変化しないのは直感的に納得できるだろう。半球と「円柱から円錐をくり抜いた立体」を同じ高さで水平に切断すると、断面の円とドーナツ型のリングの面積が見事に一致する。複雑な数式を使わなくても、この視覚的な思考実験によって $V = \frac{4}{3}\pi r^3$ が美しく導き出される。